アドバンスドインテグレーション講習会を振り返って

PRIファミリーのみなさん、こんにちは!PRIジャパン教育コーディネーターの大貫です。

先週末まで4日間に渡ってネブラスカ州リンカーンで行われていたアドバンスドインテグレーション講習会に参加してきました!今回はそのレポートをまとめて報告したいと思います。

冒頭の写真、象の大腿骨(右)と人間の大腿骨(左)だそうです。これがディスプレイとしてPRI本部には飾られています。こんなに大きさが違うんだな〜と博物館的にみるのも良いのですが、人体の左右非対称性を考えた時に脳が認知している左側の大腿骨と右側の大腿骨というのはこれくらい差がありますよ、と捉えてもいいのです。そう考えると、なかなかL AF IRに入る、左半球の世界に入るというのは、とっても難しいですよね!だからこそ左側の認知を上げる必要があるのです。(Facebookでコメント頂いたみなさん、一緒に考えてくれたみなさん、ありがとうございました!)このように本部には色々な仕掛けが散りばめられていて、講習会場の形状、石の壁の配置(右)、回転ドアの配置(左)、RonのオフィスとJen(教育部門の代表で、オペレーションを統括してます)のオフィスの位置関係、など全てにおいて理由があって設置されているんです!

<写真:講習会開始直前の様子。ぶら下がっているのはブランコです。左右に揺らぎますよね、振動・波動・周期、、、>

そんな場所で毎年12月最初の週末に開かれているアドバンスドインテグレーション講習会は3つのプライマリー講習会(マイオキン・ポスチュラル・ペルビス)を統合してくれる講習会と言ってもいいでしょう。現在日本で行われている3つのプライマリー講習会は腰椎骨盤大腿部、骨盤仙骨部、胸郭腹腔部と一応分かれてはいますが、PRIとしてはどれとして独立したものとは考えていません。全てのシステムが統合されている、という考え方をしているので、今回のこの講習会は一度バラバラに習ったものをくっつけるような役割があるのです。

初日はロンの講義から。毎年違ったところを強調してくれるので、毎年来ていても飽きることはないです。確かに僕が受講した5年前とはまた趣向が違っていました。今回はNECK(PULL)に対してHEEL/GROUND(PUSH)というところの強調が多かったように思います。もし地面を押す(PUSH)ことができなかったら、あなたの首があなたの体を引っ張るよ(PULL)というわけなのです。そこにZOAや身体中のSeptum(隔膜)が絡んで来て、Coil(コイル・巻線)がパターンからされた呼吸によって一方向にしか回ってなかったら、、、Ronのパッションもいきなり最高潮に達します!

<写真:Ronによる講義。やっぱりPRIは歩行です>

2日目はペルビスリストレーションでおなじみのJenとLoriの骨盤底と呼吸との統合です。ペルビスの復習もありながら、骨盤底と残りの体の部分をどう統合するか、というところに迫っていきます。そしておなじみ、アナトミーファミリー出ました!マイオキンやペルビスの講習会ではクレヨンで筋肉を色ぬりしていくのですが、ここで選ばれている色には理由があって、全身の筋肉群が色のファミリーとなって統合されているんです。まさにアドバンスドインテグレーションですね。詳しくはペルビスリストレーション講習会のハンドアウト「アナトミーファミリー 〜色とりどりの家族〜」やマイオキネマティックリストレーションのマニュアルを参照してくださいね。

<写真:骨盤底の講義をするLori Thomsen。彼女のPRIシューズリストは日本語にも訳されていますよ!>

3日目は新しくなったポスチュラルレスピレーションで講師を務めるJames Andersonによる講義です。AFとFAがあるならば、ST(Scapulo-Thoracic)とTS(Thoraco-Scapular)があり、胸郭の回旋が肩甲骨によってどうやって回されるか、という議論に。この辺りの左・右の前鋸筋・僧帽筋下部の役割は欠かせません。来年3月に日本初開催となる「高齢者医療のためのPRIインテグレーション」で来日が決まっているJamesによる講義は圧巻です!

<写真:これまたオフィスにある棚。何を表しているかわかりますよね?>

4日目は長年にわたってPRIと側湾症の治療と研究を重ねるSusan, Lisa, Jeanのグループによるプレゼンでした。側湾症は単なる前額面状での脊柱の曲がりではなく、3次元的にねじれて回っているわけで、ここに対して全米でも唯一と言ってもいいPRIのアプローチや介入に関して、ケーススタディなど結果が見える形で伝えてくれました。PRIの側湾症に対するアプローチは全米でも認知度は低いものの成果を上げており、こちらのページで紹介されているリンクには側湾症に関してアメリカで出版された本から、1章分丸ごとダウンロードできちゃいます!

講習会は4日間、あっという間でした。一番個人的に印象に残っているのは、マズローの自己実現理論の5段階説をRonがPRIのコンセプトに当てはめて説明してくれた時です。さらにJenがそれをハラスカ・アダクション・リフト・テストに投影して解説してくれたのです。まさにアドバンスドインテグレーションですね笑。現実に話を戻すと、統合・インテグレーションというコンセプトや背景を知ることで、介入の際に自然とエクササイズを導入し、意図を持って改善の糸口を探れそうです。

<写真:マズローの5段階説とRon>

それとPRIジャパンとして特筆すべきなのは、参加して頂いた日本人の多さ!合計8名いました。しかも日本国内からは5名の参加で、ドイツから1名、ニューヨーク州から2名もきてくださっていました。ドイツから来られていた西村さんはこの講習会の後、PRC認定試験を受けて、見事合格!ドイツ初のPRI認定プロバイダーとなりました!おめでとうございます!他にもオーストラリアやマレーシアなどからも参加者がいて、グローバルに広がるPRIの輪を実感しました。

<写真:日本人参加者全8名です!右から、東大阪にあるこみ整形外科PTの鈴川さん、PRIジャパン講師石井健太郎、NYでPTクリニックを構える高田さん、ドイツはベルリンでフィジオセラピストとして活動する西村さん(新PRC)、兵庫県は摩耶にあるよしもと鍼灸整骨院の吉本さん、PRI創設者Ron Hruska、NYメッツで活躍する多田さん、PRIジャパン教育コーディネーター兼講師の大貫、Improve KYOTO代表の岡さん>

また教育コーディネーターとして講師の皆さん、特にアフィリエイト講習会の講師の人たちと接する機会をたくさん持てたことは収穫でした。現在、高齢者医療ピラティスベースボールフィットネス小児医療の分野で講習会が企画されており、来年は全米で17講習会も行われるそうです!(日本でやっている講習会の数とかなり近いですね)次々と広がりを見せるPRIですが、日本でも負けないようにこういった講習会をどんどん日本でも企画していきたいと思います!

その第1弾が、3月27−28日に行われる「高齢者医療のためのPRIインテグレーション」になります。日本初開催、講師のJames初来日になります!対象とされている高齢者に限らず様々なポジション、状況、状態において、PRIのイントロを把握し、インテグレーションできるというのがアフィリエイト講習会の魅力です。英語オンリー、金曜・土曜開催になりますが、受講する価値はものすごく高いと確信しております。是非ご参加ください!詳細・お申し込みは下記のリンクからお願いします!

https://www.posturalrestoration.com/programs-courses/affiliate-courses/integration-for-geriatrics

そして来年で2回目となるPRIジャパンシンポジウムも忘れずに!来日中のJamesの講義はもちろん、足部のケーススタディ、小脳、愛と感情、と興味深い内容が盛りだくさんなんです!ぜひお気軽に、お仲間もお誘い合わせの上ご来場ください!

https://www.posturalrestoration.com/japan/pri-japan-symposium

大貫 崇, MS, ATC, CSCS, PES, PRT
2019年12月14日