第1回PRIジャパンシンポジウムを振り返って

皆さん、こんにちは!PRIジャパン教育コーディネーターの大貫です。

先日は本当にたくさんの方々に初開催となった「第1回PRIジャパンシンポジウム」にお越し頂きありがとうございました!総勢155名の参加者と5名の講師で1日中ディスカッションができて、2017年末から準備してきたスタッフ一同、感激しております。

PRI本部でも毎年4月にInterdisicplinary Integrationというシンポジウムを開催しており、こちらは毎年違った講師をお呼びして、その年のテーマに沿ったディスカッションが2日間に渡って繰り広げられます。ちなみに今年のテーマは"Airway Oscillation: An Interdisciplinary Approach to the Production of Voice, Airflow, and Resonance Frequency Breathing"(ここで訳すのはあえてやめておきます。。。)だそうです!

またこのInterdisciplinary Integrationの後、3日目に行われるのがPRC/PRTカンファレンスです。PRC/PRTの人限定で参加できる無料のカンファレンスで、こちらでもプレゼンターを募って毎年熱いディスカッションが繰り広げられます。

日本での「PRIジャパンシンポジウム」は上記のシンポジウムとカンファレンスを掛け合わせて、「PRI好きの、PRI好きによる、PRI好きの為の、年に一度の知的好奇心の祭典」と題して、これまでPRIの講習会に参加してくださっている人も、興味はあるけれど講習会には参加したことがないという人にも、PRIのことをもっと深く知ってもらえたらと思って企画させて頂きました。

満開の桜咲く桜上水にて3月31日に行われた今回のシンポジウムでは、5名のPRI好きが、PRIに関する知見や解釈について各々の専門性や観点から楽しく掘り下げていく濃密な1日となりましたよ!

まずは、PRI講師でもある阿部さゆり氏による「呼吸と排泄:真面目なうんちの話」。朝からやるには最適な?トピックで、エビデンスの鬼と言われる阿部が様々な視点の論文やデータを紹介。真面目にうんちの気持ちになってどのように関門を通り抜けていくか力説していきました。最終的にペルビスリストレーションで話される内容でもある骨盤隔膜のポジションに関して、PRIの内容と絡めていきました。参加者の感想に「便所を和式に変えようと思いました」なんてコメントも!

続いて、PRTの根城祐介氏による「スポーツ現場におけるPRIの活用」。PRIのエクササイズをアスリートのトレーニングにおいてどの場面で使っていくのか?みんなが気になる部分をわかりやすく解説。そして「パターンスタック=悪、ではない」という言葉にホッとした参加者の方もいたのではないでしょうか?実際に根城氏が見ているピッチャーの実例を紹介し、実戦でのPRIの活用を紹介してくれました。「左右の非対称性とストレングスの関係性について考えることができた」といったコメントを頂いております。

同日開催となった下高井戸桜まつりの出店などでランチが終わった後は、このブログを書いている大貫の「投球動作と左右差:PRIの視点から」という講義でした。野球に興味がある、という人が少ないながらもなんとか特定のスポーツ、競技を理解した上で、どのようにPRIの考え方を取り入れるか、という視点で聞いてもらえたらと思っていました。実際に講習会で使うテストと投球動作の左右非対称性を組み合わせて解説。「野球という特殊なスポーツとエビデンスを関連づけて考えることができた」といった声を頂きました。

さらに続いて、PRTの近藤拓人氏による「Interdisciplinary Integration」。まさにPRI本部でも行われている多分野の専門家による統合的介入に関して、日本ではまだ本当の意味での統合的介入になっておらず、ただの「分業」になっているケースもあると警鐘を鳴らしています。近藤氏は検眼士と歯科医師との連携を例に、なぜ連携する必要があるのか、どういったことを考えながら連携していけばいいのか、提言。「しっかり共通言語や理解があっての分業の重要性がよく理解できました」とのコメントを頂いております。

そして最後は、PRIジャパンの講師である石井健太郎氏より「交互相反運動-歩行:〆はコレでしょ」の講義でした。PRIの講習会では最終的に交互相反運動=歩行、という所を目指してアルゴリズムなど紹介しつつ講義が進んでいきますが、その交互相反運動、というものはどういったものなのか、複雑系やコンプレックスシステム、アフォーダンスといった概念の世界を知ることで単純なバイオメカニクスだけではない歩行の世界を堪能。最後には歩けなかったクライアントが歩けるようになったのはなぜ?と問いかけつつケーススタディの紹介がありました。「歩行を単なる動作だけでなく、感情、システムといった点と関連づけることができた」とのコメントを頂きました。

今回のシンポジウムには、まだPRIの講習会に参加された事がない方も3割ほどいらしていて、少しでもPRIの考え方に触れて頂けたかと思います。初めて参加された方からも「ポジション、知覚の観点を持つ必要性を感じました。整形術後の方に対しても、そのような視点を持って観察・評価していこうと思います。」といったコメントを頂きました!

改めまして、今回ご参加頂いた皆様、ありがとうございました!ちょっと気は早いですが、次回も2020年3月29日(日曜日)に「第2回PRIジャパンシンポジウム」(内容未定)を同じ場所(日本大学文理学部桜上水キャンパス)にて開催したいと思います!カレンダーのチェックをお忘れなく!

大貫 崇, MS, ATC, CSCS, PES, PRT
2019年04月09日